参議院は、ＯＤＡ調査派遣第２班（団長大野泰正議員、石田昌宏議員及び小川敏夫議員）を、平成２７年１２月６日（日）から１２月１７日（木）まで、ジブチ共和国、エチオピア連邦民主共和国及びマダガスカル共和国に派遣しました。

　ジブチ共和国では、海上保安能力向上のための巡視艇供与及び能力拡充プロジェクトを行っているジブチ沿岸警備隊（無償及び技術協力）、廃棄物処理機材の整備を行っているジブチ市清掃局（無償）、校舎建設を行い日本の協力の象徴となっているフクザワ中学校（無償）、太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画（無償）、難民キャンプへの輸送手段支援計画（草の根・人間の安全保障無償）の視察を行うとともに、併せて、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動を行っている自衛隊活動拠点を視察しました。
　また、ユスフ外務国際協力大臣及びモハメッド国民議会議長を訪問し、ジブチ共和国に対する我が国の援助の在り方等について意見交換を行ったほか、日本ジブチ友好議員連盟会長等の議会関係者、ジブチ市長、難民・被災民保護局関係者、ＪＩＣＡ専門家、青年海外協力隊員等と意見交換を行いました。

　エチオピア連邦民主共和国では、日本の中小企業と現地企業との連携事業を行っているガリカ花卉（ＪＩＣＡによる中小企業連携促進基礎調査）、２００９年の導入以来現在では同国で全国民的な運動となっているカイゼン・プロジェクト（技術協力プロジェクト）に係る導入企業及びエチオピア・カイゼン機構、アフリカ連合委員会カイゼン能力強化支援調査、社会経済インフラ開発に資する利用等を目的としたデジタル地図データ作成能力強化プロジェクト（技術協力）、ボレ・レミ工業団地、衣類製作職業訓練センターの設立を行うサラム・チルドレン・ビレッジ（草の根・人間の安全保障無償）、国立博物館人類化石関連機材整備計画（文化無償）を視察したほか、ティグライ州北部の干ばつ地域を訪問し、アディサレム同州副大統領との意見交換、深刻な被害及びその支援についての実情視察を行いました。
　また、アーメッド財務経済協力国務大臣、アスメラシュ与党院内総務を訪問し、エチオピア連邦民主共和国に対する我が国の援助の在り方等について意見交換を行ったほか、カイゼン専門家、国際機関邦人職員、青年海外協力隊員等と意見交換を行いました。

　マダガスカル共和国では、首都市民から「東京通り」と呼ばれている国道７号線バイパス道路（無償）、停電時等に対応した患者移送用スロープ建設を行うベフェラタナナ婦人科・産科大学病院（草の根・人間の安全保障無償）、生徒の受入れ能力強化のため教室増設を行ったアンタナナリボ・ナニサナ高校（草の根・人間の安全保障無償）、自然環境保全に主導的役割を果たしているチンバザザ動植物公園（専門家派遣等）を視察しました。
　また、ラジャオナリマンピアニナ大統領、ラクトゥヴァオ国務大臣兼大統領プロジェクト・国土整備・設備担当大臣ほか４大臣等とマダガスカル共和国に対する我が国の援助の在り方等について意見交換を行ったほか、在留邦人、青年海外協力隊員等と意見交換を行いました。