参議院は、ＯＤＡ調査派遣第４班（団長北川イッセイ議員、柳澤光美議員、石川博崇議員、寺田典城議員及び大門実紀史議員）を、平成２５年３月７日（木）から１２日（火）まで、インドに派遣しました。

インドの首都デリーでは、インド政府でＯＤＡを担当するミーナ財務担当国務大臣と、円借款が大半を占める対インド援助における草の根無償資金協力や技術協力の在り方や、両国間の人材交流の推進などについて意見交換を行いました。続いて、デリーの交通混雑の緩和や環境汚染の改善に寄与しているデリー高速輸送システム建設計画（円借款）に関して、デリーメトロ公社を訪問し、同公社総裁とメトロの整備状況などについて意見交換を行うとともに、デリーメトロに試乗し、また、デリーメトロなどの建設工事の安全管理などに携わっている日本人技術者阿部玲子さんの活動の様子も伺いました。

議員団は、医療や教育で活動している現地のＮＧＯ「ＡＳＨＡ（アシャ）」に対する医療サービス向上計画（草の根・人間の安全保障無償）に関して、貧困層の人々の居住地域におけるアシャの活動を間近に見聞したほか、デリーなどの都市住民の衛生・生活環境の改善に貢献しているオクラ下水処理場（ヤナム川流域諸都市下水道整備計画・円借款）を視察しました。さらに、議員団は、我が国製造業の経営手法を教授するプロジェクトである製造業経営幹部育成支援プロジェクト（技術協力）に関して、インド工業連盟グルガオン事務所を訪問し、チーフアドバイザーの司馬正次筑波大学名誉教授から説明を受け、同プロジェクトに参加し経営改善の成果を挙げている企業を視察しました。３月11日（月）には、ジャワハルラール・ネルー大学を訪問し、青年海外協力隊員の日本語教育の授業を参観するとともに、同大学日本語学科の教授、学生と一緒に東日本大震災発生から２周年となる午前11時16分（日本時間午後２時46分）、犠牲者のご冥福を祈り、１分間の黙祷を捧げました。

このほか、議員団は、いわゆるＢＯＰビジネスに関連してインドヤクルトダノン社を訪問してヤクルトレディの皆さんと懇談するとともに、インドで活動するＪＩＣＡ専門家、青年海外協力隊員や、日本企業関係者との意見交換を行いました。