第143回(臨時)国会
平成10年9月3日
参議院本会議
八月三十一日、北朝鮮は、我が国に対し何らの事前通告もなしに弾道ミサイルの発射を強行した。当該ミサイルは我が国の上空を通過し、多数の船舶、航空機等が活動する三陸沖の海上に着弾した。
かかる北朝鮮の行為は、我が国領土に落下する可能性を一顧だにせぬ、国際常識無視の無謀かつ極めて危険な行為であり、我が国の安全保障上極めて由々しき事態である。また、北東アジアの平和と安定に対する重大な脅威となり、ひいては国際社会全体に緊張をもたらし、大量破壊兵器の拡散防止に向けた国際的努力を無視する行為である。
本院は、今回の行為は極めて許し難いものであると認識し、ここに北朝鮮に対して断固抗議する。政府は、速やかに国際社会と連携して、北朝鮮が断じてかかる行為を繰り返すことがないよう強力な外交を展開し、加えて、北東アジアの安定と信頼醸成の構築に努めることを強く求めるものである。
右決議する。