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参議院本会議決議本文

第5回(特別)国会

昭和24年5月26日 
参議院本会議 

水産金融に関する決議

 最近の水産業は数年来の海流の異変による漁況の不良とたたかいながら鋭意増産に努力しているが、この漁業条件の悪化に加えるに昨年来の資金難は今年に入りますます甚だしくなり、漁船の建造等の設備資金の欠乏はもとより燃油、漁網綱等の資材の購入資金にさえ事欠く有様で、これをこのままに放任するときは漁業生産に大きな悪影響を及ぼし、ひいては国民の食生活に重大な脅威を与えることとなる。
 よつて本院は、政府がこの際至急に日本銀行に信用保証基金を設け、その支払保証によつて漁業手形を全般に普及して運転資金を補うとともに、設備資金として対日援助資金及び預金部資金から絶対必要額の資金を得て、当面の金融難を救い水産業の安定を図ることを要求する。
 政府は、この要求に対し速かに具体案を策定して本院に報告することをあわせて要求する。
 右決議する。