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参議院憲法調査会ハンドブック
−「日本国憲法に関する調査報告書」の紹介−


はしがき

 参議院憲法調査会は、平成12年1月20日の設置以来、日本国憲法について広範かつ総合的な調査を行ってまいりましたが、このたび5年3か月の調査の成果を「日本国憲法に関する調査報告書」としてまとめ、平成17年4月20日に参議院議長に提出いたしました。
 本冊子は、同報告書のエッセンスを分かりやすくご紹介するために作成したものです。
 より詳細な内容については、「日本国憲法に関する調査報告書」をご参照下さい。


目次
I 憲法調査会とはどのような組織か

II 憲法調査会の5年間(平成12年1月〜平成17年4月)
参議院憲法調査会の活動経過

III 憲法調査会における主な論点の紹介

1 主な論点のうち共通またはおおむね共通の認識が得られたもの
[総論]
(1) 三大基本原則(国民主権、基本的人権の尊重、平和主義)
 (三原則の重要性は現在も未来も変わらない)
(2) 現行憲法の果たしてきた役割
 (現行憲法は今までの私たちの生活に重要な役目を果たしてきた)
[国民主権]
(3) 国民主権の堅持・発展
 (国のことを最終的に決めるのはこれからも国民)
[天皇]
(4) 象徴天皇制の維持
 (現在の象徴天皇制は、国民から支持され、定着している)
(5) 公的行為
 (天皇の公務と呼ばれるものには様々なものがある)
(6) 女性天皇
 (女性が天皇になることも認めていくべきではないか)
[平和主義と安全保障]
(7) 平和主義の堅持
 (平和を願わない人はいない。平和を堅持するための条文は必須)
(8) 第9条第1項の維持
 (侵略戦争をしないことは、今後も絶対に守るべき大原則)
(9) 個別的自衛権
 (日本への攻撃に対し、国を守る権利がある)
(10) 自衛のための必要最小限度の組織の必要性
 (日本が自国を守るための手段を考えなくてはならない)
(11) シビリアン・コントロール
 (国の自衛組織を民主的な統制から離れさせないための歯止めは重要)
(12) 国際連合の重視と改革の必要性
 (国連の存在は貴重だからこそ日本はよりよいものにする努力をすべき)
(13) 国際貢献への姿勢
 (憲法前文も自国だけ平和であればよいとの考えは否定している)
(14) ODAなどの国際協力
 (世界平和は世界中の差別や貧困の問題が解決されないと実現しない)
[基本的人権]
(15) 基本的人権の重要性
 (人権の尊重は、現在も未来も変わらず重要なものであり続ける)
(16) 国際人権法の尊重
 (人権保障の国際的な基準は守らなくてはならない)
(17) 女性や子供、障害者、マイノリティの人権の尊重
 (社会的立場による差別はなくさなくてはならない)
(18) 外国人の人権の尊重
 (憲法は、日本人だけではなく、外国人の人権も守るべき)
(19) 社会権の重要性
 (福祉国家の実現を求める権利は、現行憲法の重要な特徴)
(20) 新しい人権の保障
 (今、憲法に書かれていなくても守られるべき人権はある)
[国会]
(21) 三権分立
 (権力を持つ国の組織が相互にチェックする三権分立は、今後も重要)
[二院制と参議院の在り方]
(22) 二院制と参議院の在り方
 (二院制は民意の反映や慎重な審議のための装置として不可欠)
[内閣]
(23) 議院内閣制
 (立法と行政の統一的な連携は一貫した民主政治を可能にする)
[司法]
(24) 特別裁判所の設置の禁止
 (国民の人権を守る裁判所の仕組みが複数あると混乱してしまう)
(25) 司法の迅速化等
 (権利の保障のためにも、裁判を迅速化することが必要)
[財政]
(26) 私学助成の必要性
 (国が私立学校を助成することは、国民の学ぶ権利のためにも当然)
(27) 決算
 (参議院は決算審査を重視し、衆議院との役割の違いを明確化する)
[地方自治]
(28) 国と地方との関係
 (地方分権を推進し、国と地方は対等の関係に立つべき)
(29) 地方財政
 (権限があっても財源がなければ、地方の自立はおぼつかない)
(30) 住民自治の強化
 (地域の住民の意思が明確かつ柔軟に反映される地方社会をつくる)
(31) 基礎的自治体の強化
 (市町村等のより身近な自治体を強化することが必要)
(32) 地方分権
 (地域住民の福祉向上のためにも、地方分権は必須課題)
[改正、最高法規]
(33) 国民投票法制
 (憲法改正の際に、国民が主権を行使するための国民投票は必須の手続)


2 すう勢である意見
[基本的人権]
(1) 新しい人権の憲法上の明記
 (新しい人権の保障は、条文の解釈よりも明記したほうが分かりやすい)
(2) プライバシー権
 (プライバシーを守る取組が憲法に必要)
(3) 環境権
 (我々はもちろん将来世代のためにも環境を守る取組が憲法に必要)
[内閣]
(4) 内閣総理大臣・国務大臣の就任資格
 (国民が選んだ両院の議員で首相を選び、民主的な政治を確保する)
[財政]
(5) 予算単年度主義
 (税金の無駄遣いや国の赤字を減らすために、予算の仕組みから考える)
[今後の課題]
(6) 今後の憲法調査会
 (国民の憲法論議をさらに活発化させるために、今後何をなすべきか)


3 主な論点のうち意見が分かれた主要なもの
[憲法前文]
(1) 前文の理念・内容
 (憲法の理念を記す前文に、歴史、伝統、文化などを書き込むべきか)
[天皇]
(2) 元首
 (象徴天皇制の下で天皇を「元首」とすべきか)
[平和主義と安全保障]
(3) 第9条第2項の改正の要否
 (自衛のための戦力や交戦権を認めるべきか)
(4) 集団的自衛権を認めることの是非
 (集団的自衛権とは何か。また、日本を守るために必要なものか)
(5) 自衛隊の憲法上の明記
 (現在は解釈で認めている自衛権・自衛隊を憲法に明確化すべきか)
(6) 国際貢献の憲法上の明記
 (日本にはどのような国際貢献が求められ、またそれにどうこたえるか)
(7) 緊急・非常事態法制
 (憲法には緊急事態対応のための規定がないが明記する必要はないか)
[基本的人権]
(8) 人権と公共の福祉との関係
 (個人の利益と社会の利益の釣り合いをどうとるか)
(9) 権利と義務
 (国民の権利と、義務や責任のバランスを憲法上どう考えるか)
(10) 外国人の参政権
 (現在認められていない外国人の地方参政権を認めるべきか)
(11) 表現の自由
 (メディアやIT技術の発達とプライバシー権のバランスをどうとるか)
(12) 政教分離
 (国家と宗教の関係をどう考えるべきか)
[内閣]
(13) 内閣の在り方・機能強化
 (日本の改革に必要なのは、内閣の指導力強化か、国会の権限強化か)
(14) 首相公選制
 (国民が、内閣総理大臣を直接投票で選ぶ制度を導入すべきか)
[司法]
(15) 憲法裁判所制度
 (憲法にかかわる事柄を専門に扱う憲法裁判所を設置すべきか)
[財政]
(16) 私学助成の憲法上の明記
 (私学助成が合憲であることを憲法上明記すべきか)
(17) 会計検査院
 (決算審査重視の立場から、会計検査院を参議院に附属させるべきか)
[地方自治]
(18) 住民投票制
 (住民自らの投票で地域の政策を決める制度を法律で定めるべきか)
(19) 道州制
 (都道府県の枠を超えて、より大きな自治体として運営すべきか)
[改正、最高法規]
(20) 改正要件
 (憲法改正の発議に必要な要件を現行より緩和すべきか)


<付録>
 日本国憲法
*条文は「日本国憲法に関する調査報告書」の付録ページにリンクしています。


お知らせ (省略)

条文索引 (省略)