質問主意書

第210回国会(臨時会)

質問主意書

質問第五号

福島地方裁判所管内における法曹三者の法廷外定期交流と法曹界のコンプライアンス意識に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和四年十月四日

浜田 聡


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   福島地方裁判所管内における法曹三者の法廷外定期交流と法曹界のコンプライアンス意識に関する質問主意書

 福島県弁護士会会報(第四六号 平成三十一年三月)によると、福島県弁護士会いわき支部では、裁判所・検察庁・弁護士の関係者が歓迎会・忘年会・送別会・レクレーションとしてボーリング大会を毎年恒例で行っているとの記載(以下「上記行為」という。)があった。上記行為に関し、以下質問する。

一 昨今、各業界でコンプライアンス意識の徹底が求められる中、裁判官が法廷外で利害関係者である弁護士・検察官と定期的に交流することは、法曹倫理上重大な問題で、国民の司法に対する信頼を著しく失墜させる行為ではないか。政府の見解如何。

二 上記行為は国家公務員倫理規程、憲法第三十二条及び同第八十二条(公開の法廷で公正な裁判を受ける権利)、弁護士職務基本規程第七十七条(裁判官等との私的関係の不当利用)並びに国際人権B規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約)第十四条(公正公平な裁判を受ける権利)に抵触するのではないか。政府の見解如何。

三 上記行為が信頼失墜行為に当たるとの見解であれば、政府としてどのような再発防止策を考えているか。

 なお、本質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、転送から七日以内での答弁は求めない。国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内には答弁されたい。

  右質問する。