質問主意書

第205回国会(臨時会)

質問主意書

質問第四号

東京オリパラ大会の公費補填と情報公開に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和三年十月四日

田島 麻衣子


       参議院議長 山東 昭子 殿



   東京オリパラ大会の公費補填と情報公開に関する質問主意書

 第三十二回オリンピック競技大会(二〇二〇/東京)及び東京二〇二〇パラリンピック競技大会(以下「東京オリパラ大会」という。)が、東京を中心に開催された。

 オリンピック精神とは「スポーツを通して心身を向上させ、文化・国籍などさまざまな違いを乗り越え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって、平和でよりよい世界の実現に貢献すること」とされるように、オリンピックには何ものにも代えがたい大きな価値がある。また、様々な障がいのある選手たちが創意工夫をもって参加するパラリンピックも、困難な状況にある世界中の人々を数多く勇気づけてきた。

 しかしながら、東京オリパラ大会は無観客開催によってチケット収入が大幅に減少し、赤字が確実視されている。公費補填が不可避であるならば、東京オリパラ大会の収支状況を政府から国民に分かりやすく説明する必要性は自明の理であるが、その全体像や詳細は必ずしも明確ではない。

 以上を踏まえて、以下のとおり質問する。

一 東京オリパラ大会の開催に当たってチケットは何枚販売され、チケット収入はいくらになったか。オリンピック大会、パラリンピック大会の双方についてそれぞれ示されたい。

二 公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下「組織委員会」という。)の予算計画第五版では、東京都の負担金である収支調整額百五十億円を含め、組織委員会の収入は七千二百十億円が見込まれていたが、東京都が負担する収支調整額と、組織委員会の全体の収入について、最新の見通しはそれぞれいくらか。

三 内閣官房は国のオリパラ関係予算を定期的に公表している。国の最新のオリパラ関係予算は合計でいくらか。

四 前記三の国の最新のオリパラ関係予算と、組織委員会が予算計画第五版で示した国の経費分担額二千二百十億円とで差額がある場合、その差額の内訳は何か。

五 組織委員会の収支が赤字となった場合、国が公費補填を行うことはあるか。また、国が公費補填を行うのは、東京都の財政がどのような状況に陥った場合か。その場合、国の補填はどのような割合となると考えているか。政府の見解を示されたい。

六 組織委員会の収支が大幅な赤字となった場合、組織委員会は国際オリンピック委員会に費用負担を求めることはあるか。政府の見解を示されたい。

七 現在、組織委員会が東京オリパラ大会の開催に当たって事業委託のために民間企業と締結した契約の多くが非公開にされている。もし、公費補填が行われるのであれば、これまで組織委員会が締結してきた契約の詳細を国民に公表すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

八 組織委員会は来年夏をめどに解散する予定とされているが、組織委員会で作成される業務報告書を含めた文書などは、国民への情報公開の対象になるか。政府の見解を示されたい。

  右質問する。