質問主意書

第201回国会(常会)

答弁書


内閣参質二〇一第一一六号
  令和二年五月二十六日
内閣総理大臣 安倍 晋三


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出学校・教育機関の再開に伴う新型コロナウイルス感染症の感染拡大の阻止に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出学校・教育機関の再開に伴う新型コロナウイルス感染症の感染拡大の阻止に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、学校保健安全法(昭和三十三年法律第五十六号)第四条において、感染症への対応を含む学校保健に関する必要な措置は学校の設置者が講ずるよう努めるものとするとされており、これに係る衛生用品等は、各学校の設置者において、各学校の実情等に応じて確保されるべきものと考えているが、政府としては、マスクを入手することが困難な状況が続いていることを踏まえ、緊急に対応が必要であると判断し、繰り返し使用できる布製マスクについて、小学校、中学校、高等学校等の児童生徒等及び教職員一人当たり二枚配布することができるよう、現在、これらの学校への配布を進めるとともに、令和二年度一般会計補正予算(第一号)において、布製マスク、清拭用消毒液、手指用消毒液、非接触型体温計等の感染症対策のための衛生用品等の購入に必要となる経費をこれらの学校の設置者に対して補助するための経費を計上したところである。

二について

 御指摘の「学校や教育機関に医師を必要に応じて派遣」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、学校保健安全法第二十三条第一項の規定により、学校には学校医を、同条第二項の規定により、大学以外の学校には、学校歯科医及び学校薬剤師を置くものとするとされており、同条第四項の規定により、学校医、学校歯科医及び学校薬剤師(以下「学校医等」という。)が学校における保健管理に関する専門的事項に関し、技術及び指導に従事するとされていることから、学校における新型コロナウイルス感染症の感染予防のための措置については、各学校において、各学校に置かれた学校医等と連携して適切に対応されるものと考えている。

三について

 幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校等(以下単に「学校」という。)における消毒については、「令和二年度における小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における教育活動の再開等について」(令和二年三月二十四日付け元文科初第千七百八十号文部科学事務次官通知)の別添「新型コロナウイルス感染症に対応した学校再開ガイドライン」(以下「ガイドライン」という。)において、学校の設置者に対して、「教室やトイレなど児童生徒等が利用する場所のうち、特に多くの児童生徒等が手を触れる箇所(ドアノブ、手すり、スイッチなど)は、適宜、消毒液(消毒用エタノールや次亜塩素酸ナトリウム等)を使用して清掃を行うなどして環境衛生を良好に保つ」こと等を示しているところである。また、大学及び高等専門学校(以下「大学等」という。)における消毒については、「令和二年度における大学等の授業の開始等について」(令和二年三月二十四日付け元文科高第千二百五十九号文部科学省高等教育局長通知)において、各大学等の設置者に対して、ガイドラインを添付した上で、「授業等の開始に当たっては、万全の感染症対策を講じ、衛生環境の整備に特に御留意いただいた上で、その準備を進めていただきたいこと」を示しており、これらを踏まえ、各学校及び各大学等において適切に対応されるものと考えている。

四について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止のための学校の児童生徒等の毎朝の検温については、ガイドライン及び御指摘の事務連絡(以下単に「事務連絡」という。)において、学校と家庭が連携して行うものとしていることに加え、事務連絡において、「登校前に健康状態を確認できなかった児童生徒等が多数いる場合には、全教職員で連携して対応できるよう体制を整備してください」と示しているところであり、各学校において、各学校の実情等に応じ、各家庭と連携して適切に児童生徒等の毎朝の検温が実施されるものと考えている。