質問主意書

第201回国会(常会)

答弁書


内閣参質二〇一第一一一号
  令和二年五月十五日
内閣総理大臣 安倍 晋三


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出新型コロナウイルス感染症に起因する偏見と差別に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出新型コロナウイルス感染症に起因する偏見と差別に関する質問に対する答弁書

一について

 新型コロナウイルス感染症の患者やその家族、新型コロナウイルス感染症対策に従事する医療関係者等に対する偏見や差別は、絶対にあってはならないものである。
 このため、政府としては、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(令和二年三月二十八日新型コロナウイルス感染症対策本部決定、令和二年五月十四日変更)において、国民に対して「感染者・濃厚接触者や、診療に携わった医療機関・医療関係者その他の対策に携わった方々に対する誤解や偏見に基づく差別を行わないことの呼びかけ」を行うこと、「患者・感染者、その家族や治療・対策に携わった方々等の人権が侵害されている事案が見られていることから、こうした事態が生じないよう適切に取り組む」こと及び「新型コロナウイルス感染症対策に従事する医療関係者が風評被害を受けないよう、国民への普及啓発等、必要な取組を実施する」ことを明記した上で、これらの取組を着実に進めているところである。引き続き、御指摘の「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」も踏まえつつ、偏見や差別の解消に向けて適切に対応していきたいと考えている。

二について

 新型コロナウイルス感染症対策を進めるに当たっては、当該対策に従事する医療関係者等の負担を軽減することが極めて重要である。
 このため、政府としては、令和二年度一般会計補正予算(第一号)において、新型コロナウイルス感染症への対応として緊急に必要となる医療提供体制の整備等について、都道府県の取組を包括的に支援するための新たな交付金の創設に係る経費を計上したところである。また、従来から、医療関係者を含む労働者のメンタルヘルス等への対策として、メールや電話による相談窓口の設置等の必要な支援に取り組んでいるところである。引き続き、こうした取組や一についてで述べた取組を着実に進めるなどして、新型コロナウイルス感染症対策に従事する医療関係者等の負担の軽減のために適切に対応していきたいと考えている。