質問主意書

第200回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一号

安倍首相による日朝首脳会談構想に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和元年十月四日

有田 芳生   


       参議院議長 山東 昭子 殿



   安倍首相による日朝首脳会談構想に関する質問主意書

 安倍晋三首相は、二〇一九年九月二十四日の国連総会での一般討論演説で、「条件を付けずに金正恩委員長と直接向き合う決意」と語り、拉致・核・ミサイル問題の包括的解決と国交正常化の実現を「不変の目標」と位置づけました。安倍首相は同年五月から「条件を付けず」に日朝首脳会談を実現したいと発言しはじめました。その真意について質問します。

一 この「条件を付けず」に日朝首脳会談を実現したいとの発言は、安倍政権のこれまでの方針とどこが違うのでしょうか。二〇一二年十二月に成立した第二次安倍政権以降の日朝首脳会談に関する方針と比べて、どんな変化があったのか、具体的にお示しください。それとも「言いまわし」の違いであって、これまでの方針と変わらないのでしょうか。

二 安倍首相は「条件を付けず」に実現をめざす日朝首脳会談について、二〇一九年五月十九日の「全拉致被害者の即時一括帰国を実現せよ!国民大集会」での挨拶で「まだ残念ながら日朝首脳会談が行われるということについては、めども立っていないのは事実でございます」と発言しました。ところが同年九月十六日の同集会での挨拶では、日朝首脳会談の実現に関する発言はありませんでした。それはなぜですか。

三 安倍首相は「条件を付けず」に日朝首脳会談を実現したいと繰り返し語ってきました。北朝鮮側が朝鮮中央通信などで、この安倍首相の発言について論評を加えたことを政府は把握していますか。政府は北朝鮮側からどのような反応があったと認識しているのか、具体的な論評内容とともにお示しください。

  右質問する。