質問主意書

第198回国会(常会)

答弁書


答弁書第五一号

内閣参質一九八第五一号
  令和元年五月十七日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員石上俊雄君提出我が国産業界の飛躍・発展を支える人材育成に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員石上俊雄君提出我が国産業界の飛躍・発展を支える人材育成に関する質問に対する答弁書

一について

 政府としては、これまで、イノベーションの担い手となる人材の発掘・育成のため、起業家や企業の新事業担当者に対し、産官学の有識者や実務家による研修を行い、シリコンバレー等のイノベーション拠点に派遣する取組や、大学等の研究開発成果を基にした起業や新事業創出に挑戦する人材を育成する取組等を実施している。こうした人材育成は重要と考えており、今後とも、これらの関係者とも連携し、必要な議論を進めてまいりたい。

二について

 第四次産業革命の進展により産業構造や就業構造が変化し、これに伴って、御指摘の「新たに必要とされるスキル」も大きく変化していく。こうした変化に対応できるよう、人材育成を抜本的に拡充していく必要があると考えている。
 このため、「経済財政運営と改革の基本方針二○一八」(平成三十年六月十五日閣議決定)においては、「人づくり革命の実現と拡大」の取組として、「高等専門学校、専門学校等における実践的な職業教育の推進」や「何歳になっても学び直し、職場復帰、転職が可能となるリカレント教育を抜本的に拡充」すること等について盛り込んでいるところであり、これらの取組を進めてまいりたい。

三について

 お尋ねの「若手のリクルート、熟練者の技能・技術のデータ化」の意味するところが必ずしも明らかではないが、技能伝承は重要と考えており、厚生労働省や独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構において、ものづくり分野を含む企業の若年者人材確保を支援すること、労働者の熟練した技能を記録し教材とすること、ものづくり分野で優れた技能・経験を有する熟練技能者を「ものづくりマイスター」として認定し、若年技能者等に対する実技指導を行わせること等を通じ技能伝承の促進に取り組んでいる。