質問主意書

第189回国会(常会)

答弁書


答弁書第二四七号

内閣参質一八九第二四七号
  平成二十七年八月二十八日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員西村まさみ君提出歯科外来診療環境体制加算に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員西村まさみ君提出歯科外来診療環境体制加算に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の施設基準の見直しについては、歯科医療の実態等を踏まえながら、必要に応じて中央社会保険医療協議会において検討してまいりたい。

二について

 現時点では、御指摘の調査を行う予定はない。

三について

 お尋ねについては、政府としては把握していない。

四について

 基本診療料の施設基準等(平成二十年厚生労働省告示第六十二号)に規定する歯科外来診療環境体制加算に関する施設基準として設置を求めている歯科用吸引装置等は、歯牙の切削時、義歯及び歯のかぶせ物の調整時等に飛散する細かな物質を吸収することを主な目的としたものであり、御指摘の誤嚥防止効果を期待したものではない。
 また、お尋ねの歯牙の切削時、義歯及び歯のかぶせ物の調整時等に飛散する細かな物質を吸収する装置の効果に関する根拠及びデータについては、例えば、口腔外バキュームの使用で〇・三マイクロメートル以上の粉じん粒子の八十パーセント程度を除去可能とする論文があるほか、日本歯科医学会が監修した「日本歯科医学会認定歯科診療ガイドライン1 エビデンスに基づく一般歯科診療における院内感染対策」において、通常の口腔内バキュームの使用に加え、口腔外バキュームを併用した場合、粉じん除去効果が高まったとされている。
 さらに、お尋ねのバクテリアやウィルス感染を防ぐことができる効果に関する根拠及びデータについては、例えば、日本歯科医学会が監修した「エビデンスに基づく一般歯科診療における院内感染対策実践マニュアル改訂版」において、歯の切削後、術者のマスク・眼鏡、診療室の空気中から検出される患者の口腔内のレンサ球菌の数を、口腔内バキュームのみと口腔外バキュームを併用した場合とで比較したところ、後者は約九割減少したとされている。