質問主意書

第186回国会(常会)

質問主意書


質問第七一号

「健康づくりのための睡眠指針二〇一四」に対する今後の普及啓発の方法に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十六年四月十四日

藤末 健三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   「健康づくりのための睡眠指針二〇一四」に対する今後の普及啓発の方法に関する質問主意書

 現在、日本においては、約五人に一人が睡眠に関する悩みを抱えており、睡眠障害は、睡眠の質を悪化させ、仕事や学校など昼間の生活に支障を来している。また、睡眠は生活習慣病の一つの重要な要因であり、近年の研究においては、睡眠時間が短いと、虚血性心疾患死亡(女性のみ)のリスクが高いなど、睡眠時間と死亡の関係性が明らかになってきている。これらの状況を踏まえれば、睡眠を起因とした健康障害に対し国としての対策が求められている。
 本年三月に、「健康づくりのための睡眠指針の改定に関する検討会」の報告を受け、「健康づくりのための睡眠指針二〇一四」が取りまとめられ、十一年ぶりに睡眠指針が改定された。本指針は、科学的根拠に基づき、睡眠十二箇条として取りまとめられており、非常に分かりやすく国民の健康増進のためにも価値が高いものであると評価している。
 今回改定された睡眠指針の内容を実効性あるものとするためには国民への普及啓発が不可欠である。そこで、今回の睡眠指針の内容の普及啓発に関し、以下質問する。

一 国民に対する睡眠指針の普及啓発の方法として、政府広報、「スマート・ライフ・プロジェクト(Smart Life Project)」及び「健康寿命をのばそう!アワード」などを活用することが一つの手段だと考えられるが、これらの活用を含め今後の国民に対する同指針の普及啓発に係る具体的な方法を示されたい。

二 睡眠に関する正しい知識を得るためには、幼少期からの教育が重要である。省庁の枠を超え、文部科学省と連携を図りながら、学校教育を通じた児童、生徒及び学生(以下「児童等」という。)への睡眠指針の普及啓発が効果的だと考えられるが、全ての児童等に対する睡眠指針に関した冊子の配布を含めた今後の児童等への同指針の普及啓発に係る具体的な方法を示されたい。

三 医療及び介護の現場は労働環境が特に厳しいと言われている。介護従事者及び医療従事者の健康の増進、仕事の質の向上といった観点から、医療介護の現場における睡眠指針の普及啓発を図るべきであると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。