質問主意書

第186回国会(常会)

質問主意書


質問第一六号

大阪・泉南アスベスト訴訟第二陣訴訟の判決及び上告に関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十六年二月十三日

川田 龍平   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   大阪・泉南アスベスト訴訟第二陣訴訟の判決及び上告に関する再質問主意書

 私が二〇一四年一月二十四日に提出した「大阪・泉南アスベスト訴訟第二陣訴訟の判決及び上告に関する質問主意書」(第百八十六回国会質問第二号)(以下「質問主意書」という。)に対する二月四日付けの答弁書(内閣参質一八六第二号)(以下「答弁書」という。)が提出された。答弁書に関連して、以下質問する。

一 質問主意書の質問一に対して、答弁書では、十二月二十六日の産経新聞に掲載された厚生労働省関係者のコメントについて、「事実関係を把握していない」とある。再度、関係部局に確認した上で、このコメントがそもそも関係者のいずれからも無かったのか、明らかにされたい。

二 前記一の質問に関連して、答弁書では「主張が認められなかったものと認識している」とある。それは質問主意書で示した、「国の(過去のアスベスト)対策について、「これで百パーセントだろう」と思っていた部分が、裁判所は「二百パーセントじゃないとダメだ」と言ってきた」という認識を、政府としても有しているとの理解でよいということか、明らかにされたい。

三 質問主意書の質問二で示した、二〇一二年一月十五日発行の「判例タイムズ」第一三五九号の「規制権限の不行使をめぐる国家賠償法上の諸問題について」の記載内容は政府の見解であるのか否か、明らかにされたい。

四 質問主意書の質問三に対して、答弁書では、厚生労働大臣が「被害者が早期の解決を望んでいるという心情を有していることは承知している」とあるが、原告を含めた被害者と一度も面会して話を聞いたことがないのに、なぜ心情が理解できるのか、その理由を明らかにされたい。

五 平成二十五年十二月二十五日の大阪高等裁判所判決から二日後の同二十七日、上告の有無の判断を検討できる最中に一人の原告が死亡しているが、厚生労働大臣はその事実を承知していたのか明らかにされたい。

六 質問主意書の質問四に対して、答弁書では、「お尋ねの「アスベスト被害者」が具体的に何を指すのか必ずしも明らかでない」とあるが、政府として「アスベスト被害者」の定義を明らかにされたい。

七 大阪労働局保有文書である、「労災保険受給者等についての分析①石綿取扱業務従事年数別死亡者・療養者数(岸和田署管内分)②死因別・件数・従事期間(岸和田署管内分)」、「石綿紡織業従事者(死亡分)の分析(労災支給決定者百四名のうち分析可能者)「昭和三十年から昭和六十二年十一月」」とその資料をもとに集計された「石綿取扱歴年別・死亡時の年齢別・取扱経験年数別」に準じる形で、岸和田労働基準監督署管内におけるこれらの数字を現在までの集計数で示されたい。

  右質問する。