質問主意書

第180回国会(常会)

質問主意書


質問第二四六号

メディカルウイングの普及促進に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年九月五日

横山 信一   


       参議院議長 平田 健二 殿



   メディカルウイングの普及促進に関する質問主意書

 広域な面積を抱える北海道において、救命救急医療、周産期医療、小児医療及び高度専門医療を格差なく提供することは、道民の願いであり、現在運航中のドクターヘリ・消防防災ヘリに加えて、全道域をカバーする医療優先の固定翼機(以下「メディカルウイング」という。)の運航が北海道における医療体制の充実に資するものとして、道民の注目を集めている。
 現在、北海道では固定翼機による患者搬送事業の研究運航を実施しており、将来的な通年運航に向けての課題・問題点の検証を進めている。そこで、円滑な事業運営に資する航空分野における課題等について、以下質問する。

一 広域な面積を抱える北海道では、現在運航中のドクターヘリ・消防防災ヘリのみでの救急搬送には限界があり、メディカルウイングの運航により、救急医療の質の向上が図られると認識するが、政府として、北海道におけるメディカルウイングの研究運航の現状について、どのような認識を持っているのか。また、研究運航の成果に基づいた政府の将来的な対応及び見通しを明らかにされたい。

二 平成二十三年四月八日に閣議決定された「規制・制度改革に係る方針」では、「小型ビジネスジェット機によるチャーター事業に係る参入基準及び運航・整備基準につき、国際民間航空条約附属書に定められた国際標準への適合を前提とし、米国の基準を参考とした包括的基準を導入することを検討し結論を得る。」とされているが、その決定の見通し時期を明らかにされたい。また、その際、メディカルウイングの運航に資するとされる必要滑走路長の基準の緩和等の措置を盛り込むべきであると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

三 平成二十四年三月三十日に国土交通省航空局が公表した「小型航空機を用いた航空運送事業に関する技術規制の基本的な考え方」において、包括的な基準の内容を検討するに当たっての留意事項として、①現行の大型飛行機を用いた我が国の航空運送事業に関する技術規制との整合性、②米国の技術規制の導入による規制の強化につながる場合の取扱い等の記載があるが、具体的にそれぞれどのような点が課題となっているのか、明らかにされたい。

  右質問する。