質問主意書

第174回国会(常会)

質問主意書


質問第四三号

中学校武道必修化に伴う条件整備に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年三月十五日

神取 忍   


       参議院議長 江田 五月 殿



   中学校武道必修化に伴う条件整備に関する質問主意書

 平成十八年十二月に改正された教育基本法では、教育の目標として、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。」と規定し、武道については、その学習を通じて、我が国固有の伝統と文化により一層触れることができるよう、平成二十年三月の中学校学習指導要領改訂において、中学校における武道の必修化が決定された。
 文部科学省では、平成二十四年度からの中学校学習指導要領の完全実施に向けて、各学校で武道を安全かつ円滑に実施できるよう、指導者・施設・用具の観点から、各教育委員会の取組を支援することとしている。
 武道は、相手を制する以前に、まず己を律し、己に克ち、相手に敬意を示す自己精神、礼節の道を学ぶことができる人間形成の最高の教育だと考えるが、武道教育は、学校現場において「相手を敬う精神」など、精神的・技術的にも正しい指導がされなければならない。そこで、次の事項について質問する。

一 武道を行う上で不可欠な、公立中学校武道場の整備状況について、現在、武道場を完備している公立中学校の数を示されたい。

二 武道を行う上で不可欠な、公立中学校の柔道畳の整備について、その購入に要する経費は全額地方自治体負担か、もしくは国の補助金によるものか、示されたい。

三 武道は、精神的・技術的にも正しい指導がされなければならない。地域の武道指導者の体育授業への活用を促進するために、六十四地域約二千中学校区で行う地域スポーツ人材の活用実践支援事業について、実施している中学校区の数など、その進捗状況を示されたい。

四 中学校武道必修化に伴う条件整備について、今後の政府の方針を示されたい。

  右質問する。