質問主意書

第169回国会(常会)

質問主意書


質問第一二九号

インターネット上の違法・有害情報対策と電気通信事業法に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年五月二十一日

内藤 正光   


       参議院議長 江田 五月 殿



   インターネット上の違法・有害情報対策と電気通信事業法に関する質問主意書

 昨今、いわゆる学校裏サイトにおいて陰湿ないじめが行われたり、硫化水素の発生方法に関するインターネット上の書き込みを閲覧した者による自殺が多発するなど、インターネット上の違法・有害情報が社会問題となっており、その対策について与野党で議論が行われている。こういった情報をインターネット上から削除するとともに、発信者の取締りを行うことが重要であるが、発信者の取締りに当たっては、通信履歴から発信者を特定する必要があり、通信履歴が適切に保存されている必要がある。
 一方で、通信履歴は憲法上も通信の秘密として保護されるものであり、その取扱い、例えば犯罪捜査に関係した通信履歴の取扱いなどは慎重に行われるべきである。
 そこで、以下質問する。

一 電気通信事業法が通信の秘密の保護を規定している趣旨如何。

二 通信の秘密保護を十全とするためには、電気通信事業者が通信履歴を記録・保存することも必要最小限であるべきであると考えるが、政府の見解如何。

三 インターネット上の違法情報の発信者の取締り強化の観点から、明確な法律の根拠に基づかず、通信履歴を長期間一律に保存することについて、憲法及び電気通信事業法に規定された通信の秘密保護を図る観点から、政府としてどのように考えるか。

  右質問する。