質問主意書

第164回国会(常会)

答弁書


答弁書第五九号

内閣参質一六四第五九号
  平成十八年六月二日
内閣総理大臣 小泉 純一郎   


       参議院議長 扇 千景 殿

参議院議員木俣佳丈君提出NGOによる政府開発援助についての啓発・広報活動への支援に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員木俣佳丈君提出NGOによる政府開発援助についての啓発・広報活動への支援に関する質問に対する答弁書

一について

 政府開発援助(以下「ODA」という。)を推進するに際して、我が国国民の理解と支持が不可欠であり、ODAについての国内における啓発・広報活動は、極めて重要である。平成十七年度に内閣府が実施した「外交に関する世論調査」では、今後の経済協力の在り方について、「積極的に進めるべきだ」又は「現在程度でよい」と回答した者の割合がおよそ六割であり、この割合は、前年度と比較して増加している。今後とも啓発・広報活動を強化してまいりたい。

二について

 ODAについての啓発・広報活動の主な内容としては、外務省ホームページによる情報提供、各種パンフレットの発行、広報テレビ番組の制作・放映、民間モニターの派遣、ODAタウンミーティングの開催等がある。啓発・広報活動の予算であるODA情報公開関係経費、開発教育関係経費及び民間援助支援セミナー開催関係経費(平成十三年度から「ODAの理解促進に必要な経費」に組替え)の過去十年間の予算額の推移は、平成九年度が三億八千六百八十三万千円、平成十年度が四億二千五百五十六万九千円、平成十一年度が六億六千七百五十六万七千円、平成十二年度が七億八千六百八十四万四千円、平成十三年度が七億八千三百四十一万二千円、平成十四年度が七億八千八百三十八万七千円、平成十五年度が七億九千二百八万六千円、平成十六年度が八億四百十五万九千円、平成十七年度が六億七千百四十七万三千円及び平成十八年度が六億三千二百十一万四千円である。

三について

 政府としては、国民参加型のODAを一層推進する観点から、非政府組織(以下「NGO」という。)との間で啓発・広報活動における連携を強化することが重要であると認識している。その一環として、平成四年度以降毎年、国際協力フェスティバル(平成十七年度から名称を「グローバルフェスタJAPAN」に変更)を開催し、NGOとも協力しつつ、各種イベントを実施することを通じて、国際協力への国民の理解と参加を呼びかけている。同フェスティバルは、外務省、独立行政法人国際協力機構、国際協力銀行及びNGOの代表者である特定非営利活動法人国際協力NGOセンターからなる実行委員会により企画・立案され、NGOを含む国民各層に幅広く参加の場を提供している。なお、同フェスティバルにおけるNGOの出展料は、国際機関等より低く設定している。
 同フェスティバルの過去十年間の予算額の推移は、平成九年度が五千四百四十一万二千円、平成十年度が五千四百四十一万二千円、平成十一年度が五千三百五十八万三千円、平成十二年度が五千三百七十七万三千円、平成十三年度が四千九百三十二万六千円、平成十四年度が四千九百三十二万七千円、平成十五年度が四千五百十二万九千円、平成十六年度が四千四百三万六千円、平成十七年度が四千八百三十九万二千円及び平成十八年度が三千七百四十一万円である。

四について

 広報効果の大きいテレビを通じた啓発・広報活動の重要性にかんがみ、外務省において、我が国のODA事業で裨益している現地の人々の姿等を紹介するテレビのいわゆるレギュラー番組を制作し、放映している。同番組では、可能な限り我が国のODAにおける内外のNGOとの連携を取り上げている。今後ともこのような啓発・広報活動を積極的に推進してまいりたい。