質問主意書

第142回国会(常会)

質問主意書


質問第二二号

在沖米軍人・軍属等が使用するいわゆるYナンバー車の保管場所確保に関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十年六月十一日

照屋 寛徳   


       参議院議長 斎藤 十朗 殿


   在沖米軍人・軍属等が使用するいわゆるYナンバー車の保管場所確保に関する再質問主意書

 先に提出した在沖米軍人・軍属等が使用するいわゆるYナンバー車の保管場所の確保に関する質問主意書(質問第一四号)に対する政府答弁書(内閣参質一四二第一四号)によると、次の事実が判明した。すなわち、自動車を保有する合衆国軍隊の構成員若しくは軍属又はそれらの家族で、沖縄県内に当該自動車の使用の本拠の位置を有するものに対して、平成七年から平成九年までの三年間において、自動車の保管場所の確保等に関する法律(以下、車庫法という)第六条第一項の保管場所標章が交付された例は確認されていないことである。
 要するに、在沖米軍人・軍属又はそれらの家族が所有するいわゆるYナンバー車については、車庫法第六条第一項の保管場所標章が交付されないままに登録されているのである。
 この事は、国が車庫法に違反する自動車登録を容認し、結果的に米軍人・軍属又はそれらの家族に特権を与え優遇する行政行為を執行していると言わざるを得ない。
 よって、次の点について再質問する。

一、在沖米軍人・軍属又はそれらの家族が所有するいわゆるYナンバー車に車庫法第六条第一項の保管場所標章が交付されていない理由を明らかにされたい。

二、在沖米軍人・軍属又はそれらの家族が所有する登録車両は、車庫法第六条第一項の保管場所標章は交付されていないとしても、同法第四条第一項の「保管場所の確保を証する書面」は交付されているのか。

三、在沖米軍人・軍属又はそれらの家族が所有する自動車について、保管場所の確保を証する書面が未提出のまま登録されたとすれば、車庫法第四条第一項に違反するのではないか。違法でないとする場合は、いかなる法令上の根拠により、在沖米軍人・軍属又はそれらの家族のみ、かかる車庫法上の優遇措置が受けられるのか、その理由を明らかにされたい。

四、在沖米軍人・軍属又はそれらの家族が所有する自動車について、保管場所の確保を証する書面が未提出のまま登録が許可されたとすれば、在沖米軍人・軍属等のみか、在日米軍人・軍属又はそれらの家族全てにこのような措置がとられているのか、明らかにされたい。又、かかる違法な優遇措置を受けるようになった時期を明らかにされたい。

五、沖縄県公安委員会において、在沖米軍人・軍属又はそれらの家族が所有する自動車について、車庫法第九条第一項に基づく自動車の運行供用の制限を命じたことがあるかどうか明らかにされたい。

六、政府は、今後も在沖米軍人・軍属又はそれらの家族が所有する自動車については、保管場所の確保を証する書面の提出がないまま登録を許可する方針を採るのか明らかにされたい。

  右質問する。