質問主意書

第104回国会(常会)

質問主意書


質問第三号

いわゆる「スパイ防止法案」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和六十年十二月二十四日

黒柳 明   


       参議院議長 木村 睦男 殿


   いわゆる「スパイ防止法案」に関する質問主意書

 第百二回国会に提出され前国会に継続した「国家秘密に係るスパイ行為等の防止に関する法律案」については諸問題があつたが、これに関連し、特に次の諸点について質問する。

一 前国会で与党提案が廃案の憂き目に会つたが、内閣としては、その原因は那辺にあると考えるか。

二 国家秘密と国民の知る権利との関係で、情報公開の原則の調和をどこにおくべきと思うか。

三 国家秘密法の制定については、人権の尊重と重大な関係がある。政府は、その観点から、本問題についてどのような姿勢をもつていくのか。

四 米軍事体制の影響下における前回の「国家秘密に係るスパイ行為等の防止に関する法律案」提出は、重大な国家軍事体制強化の方向へ一歩前進させるものと思う。国民はそれを危惧するのであるが、政府はその点、いかなる見解を持つのか伺いたい。

  右質問する。