第102回国会(常会)
答弁書第五二号
内閣参質一〇二第五二号 昭和六十年七月十二日 内閣総理大臣 中曽根 康弘
参議院議員喜屋武眞榮君提出「豊田商事問題」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員喜屋武眞榮君提出「豊田商事問題」に関する質問に対する答弁書 一から三までについて 昭和五十九年四月一日から昭和六十年五月三十一日までの間に国民生活センター並びに都道府県立及び政令指定都市立の消費生活センターに寄せられた豊田商事(鹿島商事を含む。)関係の苦情相談について調査したところによると、苦情相談件数は合計で四千三百五件となつており、このうち契約に基づいて既に支払つた金銭の額(以下「既払い金額」という。)が苦情相談において判明しているものは三千七十九件で、その金額の合計は百九億四千九百五十三万円となつている。都道府県別の苦情相談件数及び苦情相談において判明している既払い金額は、別表のとおりである。
四及び五について 消費者取引形態の多様化及び消費者の資産の増大に伴う有利な資産選択意識の高まりのなかで、消費者のニーズに便乗した巧妙な商法が出現し、消費者に被害をもたらしていると考える。
六及び七について 既契約者への対応については、政府としては国家賠償によるべき性格のものとは考えていないが、今後とも生活困窮者に対しては現行制度の下で適切な対応を図るとともに、関係行政機関等の消費者相談窓口に設置した豊田商事関連の百十番等を通じて破産手続における債権保全のための措置の紹介を行うなど、きめの細かい消費者相談を進めていくこととしている。
別表 豊田商事(鹿島商事を含む。)関係の苦情相談の状況(昭和五十九年四月一日~昭和六十年五月三十一日) 1/4 別表 豊田商事(鹿島商事を含む。)関係の苦情相談の状況(昭和五十九年四月一日~昭和六十年五月三十一日) 2/4 |