質問主意書

第48回国会(常会)

質問主意書


質問第二号

埋蔵文化財保護に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和四十年二月三日

小酒井 義男      


       参議院議長 重宗 雄三 殿



   埋蔵文化財保護に関する質問主意書

一、近時、工業地帯や住宅団地の造成、あるいは道路建設などによつて、埋蔵されている遺跡や遺物等の失われていく例が少なくない。
 これを避けるためには、建設計画の段階で遺跡等の分布調査を行なうための経費の支出と、時間的な余裕を与えることが必要であると思う。この点についての政府の所見を承りたい。

二、現在東京都においては、鶴川団地の造成を行なつているが、このため多摩丘陵の山林が崩され、谷が埋められており、その結果失われていく遺跡も少なくないようである。
 特にこの中には、典型的な石器時代の集落が発見されているが、この任にあたつた調査団側は、この遺跡の台地面積が小さいこと、半分は公園予定地であることなどから史跡として保存することを希望している。政府において、住宅公団にその部分の採土計画を変更させるとともに、破壊を最小限度にとどめるための措置を講ずるべきであると思うが、政府のこれに対する所見を承りたい。