質問主意書

第22回国会(特別会)

答弁書


答弁書第八号

内閣参質第八号
  昭和三十年七月十九日

内閣総理大臣 鳩山 一郎      


       参議院議長 河井 彌八 殿

参議院議員鈴木一君提出建設省直轄堰堤工事補償に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員鈴木一君提出建設省直轄堰堤工事補償に関する再質問に対する答弁書

一、損失補償は基準に基いて客観的に評価し、これをそれぞれの地方の特殊事情に照し、客観的かつ公正に補正して補償額を決定しているので主観により補償額が左右されることは許されない。

二、土地等財産再取得の困難性及び売買実例等がおもなる特殊事情として考慮される。
 なお、山林についてはその生育状況によるとは限らず、むしろ材木の市場性等によつて決定される。

三、まず、建設省の算定により協議額を定め、これを相手方に示して個々に協議交渉を行い、両者の協議が完全にととのつたとき売買契約を締結している。
 かくして正当に締結された契約は正当な理由のない限り解約することはできないものと考える。

四、補償金額に著しい差異が認められないとは、両ダムにおいて同一程度の生活を営んでいる世帯当りの受領補償総額についておおむね同等であるということである。