質問主意書

第6回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二二号

新集荷制度実施に伴う食糧事務所の事務の実情に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十四年十一月十七日

三好 始      

       参議院議長 佐藤 尚武 殿



   新集荷制度実施に伴う食糧事務所の事務の実情に関する質問主意書

 本件に関し、さきに質問第六号に対する答弁書を受領したが、重ねて左の諸点を明らかにせられたい。

一 前回の質問に対する答弁書によると、新集荷制度による支払証票発行業務は、発行枚数が多数であり、生産者に交付される以前にこれが正否を検討して過誤を防止するための他の機関がなく、食糧検査官はその発行について特に慎重を期する必要があるとのことである。ところが、支払証票の金額計算及び記載は、集荷業者又は農協に行わしめ、検査官は単に捺印するに過ぎない場合が多いと聞くのである。これが果して事実であるかどうか。これが事実とすれば、過誤の大きな原因をなしているのではないかと思われるが、これに関する実情を承りたい。

二 答弁書によると、定員法施行に伴う人員減少のため、検査並びに代金支払に支障を来す虞れがあつたので、臨時職員で一部を補充し、今日までどうやら支障のないようにやつている実情であるとのことである。検査並びに代金支払につき、非常勤職員は一般職員と同じような権限をもつているのかどうか疑義があるが、これらが、どうなつているのか明らかにせられたい。

三 支払過誤の情況並びに原因について一応の答弁があつたが、重大な問題であるから、二十三年度の実情につき重ねて左の諸点を具体的に示されたい。
1 運送実績と運賃支払額の基礎となつた数量との比較
2 製品の買入数量と加工賃支払の基礎となつた数量との比較
3 業務上の買入数量と経理上の買入数量との比較
4 業務上の超過供出数量と経理上の超過供出数量との比較

四 岩手県に於て、食糧事務所の検査員が自殺した事件があつたが、此の原因は、公務執行に関するものであるかどうか。その事情を承りたい。