請願

 

第198回国会 請願の要旨

新件番号 1255 件名 大気汚染によるぜん息等の患者の医療費助成を求めることに関する請願
要旨  国は、一九八八年、大気汚染公害は終わったとして、公害健康被害補償法の指定地域解除(新規認定打切り)を行った。しかし、自動車排ガスによる公害は終わることなく、より深刻になり、今なお患者は増え続けている。この事態を前にして、川崎市(二〇〇七年)と東京都(二〇〇八年)は、自治体独自のぜん息患者医療費助成制度を創設した。これにより、約十万人の患者が救済されている。環境省が行った「そらプロジェクト調査」や追跡調査として毎年行われている「サーベイランス調査」では、自動車排ガスとぜん息発症の関連性が認められている。さらに、PM二・五(微小粒子状物質)は、呼吸器だけにとどまらず、肺がんや循環器疾患など健康被害を及ぼすと言われている。自動車排ガスによる大気汚染が改善されない原因は、国の規制が遅れたことにある。
 ついては、国は責任を持って、次の事項について実現を図られたい。

一、気管支ぜん息、慢性気管支炎、肺気腫に苦しみ、いまだに救済を受けていない患者のために大気汚染医療費助成制度の創設をすること。
二、自動車排ガス等に含まれるPM二・五(微小粒子状物質)の測定体制の強化と抜本的な対策を講じること。

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