請願

 

第197回国会 請願の要旨

新件番号 209 件名 大気汚染によるぜんそく等の患者の医療費助成を求めることに関する請願
要旨  国は、一九八八年、大気汚染公害は終わったとして、公害健康被害補償の指定地域解除(新規認定打切り)を行った。しかし、自動車排ガスによる被害は終わることなく、今なお患者は増え続けている。大気汚染訴訟で被害が認められた川崎市に二〇〇七年、東京都に二〇〇八年、ぜんそく患者の医療費助成制度が創設された。医療費助成により症状が改善し、社会生活が取り戻せた患者は約十万人に達したが、東京都は財源を理由に二〇一五年三月、新規認定を終了した。環境省が実施する健康影響調査でも、自動車排ガスとぜんそく発症の関連が認められている。さらに、PM二・五(微小粒子状物質)という毒性の高い汚染物質は、呼吸器だけにとどまらず、心筋梗塞・脳梗塞など全身の健康被害が懸念されている。自動車排ガスによる大気汚染の根本的な原因は、国の規制が遅れたことにある。
 ついては、国は責任を持って、次の事項について実現を図られたい。

一、ぜんそく・慢性気管支炎・肺気腫に苦しむ、いまだに救済を受けていない患者のために大気汚染医療費助成制度の創設をすること。
二、自動車排ガスによる大気汚染の改善、取り分けPM二・五(微小粒子状物質)の測定と対策に早急に取り組むこと。

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