請願

 

第193回国会 請願の要旨

新件番号 2443 件名 給付奨学金をもっと増やすことに関する請願
要旨  「無利子、有利子奨学金合わせて将来の返済額は八百万円以上」「奨学金を学費に充て、食費を削るために御飯に塩をかけて食べるのが日課」「就職しても返せるだけの賃金がもらえるか不安」など、大学などに通う多くの学生が高い学費と借金として重くのしかかる奨学金に苦しんでいる。お金の心配なく学びたいという全国の学生の切実な声と運動に押されて、三月に給付奨学金の法律が国会で可決され、来年度から給付型奨学金が本格的にスタートすることが決まった。しかし、その規模は一学年二万人(学生数の二%強)と極めて少なく、ほとんどの学生にとっては無縁のものとなりかねない。誰もが安心して学べる環境をつくるために、給付規模を抜本的に増やすことが必要である。さらに、授業料免除の対象となる国立大生(自宅)には支給されず、成績次第では返還を求められるが、給付型奨学金の名にふさわしい内容にすべきである。若者が卒業後に奨学金の返済に苦しむ現状を解決するために、全ての貸与奨学金を無利子にすることや返還猶予期限の撤廃や延滞金の廃止といった返還セーフティネットの拡充は待ったなしである。多額の奨学金を借りなければならない背景には先進諸国と比べても高過ぎる学費があり、値下げが強く求められる。
 ついては、学ぶ権利を保障し、全ての学生がお金の心配なく学べる社会にするため、次の事項について実現を図られたい。

一、給付奨学金を受けられる人数を抜本的に拡充すること。
二、貸与奨学金を直ちに無利子にすること。
三、返済困難者への猶予・減免を拡大するとともに、延滞金を廃止すること。
四、国公立・私立共に、先進諸国と比べても高過ぎる大学等の学費を下げること。

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