請願

 

第193回国会 請願の要旨

新件番号 1896 件名 労働法制の全面改悪に反対することに関する請願
要旨  若者を使い潰すブラック企業や過労死が社会問題となり、少子化による人口減少・労働力不足が深刻化している。雇用の安定を取り戻し、ディーセントワークを実現することが緊急課題である。ところが、労働者派遣法の改正は、人を入れ替えればいつまでも労働者派遣を使い続けることができる生涯派遣・正社員ゼロ法となっている。残業代ゼロ制度の導入など労働時間法制の大改悪が検討されている。違法なサービス残業が合法化され、健康被害や過労死の更なる増加が強く懸念される。加えて、解雇規制の緩和も検討されており、低賃金の使い捨て労働が一層広がりかねない。成長の名の下に、働く人々の幸せや人権、地域社会を踏み台にして、グローバル大企業の利益に全面奉仕する逆立ちした政策はもうやめるべきである。今必要なことは、世界で一番企業が活動しやすい国づくりではなく、労働時間の上限規制の実現や賃金水準の底上げで人間らしい労働と生活を保障し、安心して子供を産み育てられる社会を取り戻すことである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、働く人々を物扱いし、使い捨て労働を蔓延(まんえん)させる労働者派遣制度の改悪を中止し、「臨時的・一時的な業務」に厳しく限定すること。
二、サービス残業を合法化し、過労死を増やす「残業代ゼロ」制度は導入しないこと。
三、解雇の金銭解決制度など、解雇しやすい仕組みづくりは行わないこと。

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