請願

 

第193回国会 請願の要旨

新件番号 1348 件名 福祉で働く職員の大幅な増員と賃金の改善に関する請願
要旨  子供・高齢者・障害者を支える福祉職場では、職員が定着せず、募集しても必要な人材が確保できなくなっている。保育園や特別養護老人ホームに入れない待機児・待機者の解消が求められているにもかかわらず、職員が集まらず、定員まで子供や高齢者を受け入れられない施設も生まれている。福祉職場の職員の平均賃金は、全産業平均に比べて約十万円も低い水準である。人手が足りないことから休憩・休暇が取りづらく、時間外に行わざるを得ない事務作業や持ち帰り残業などの不払労働が蔓延(まんえん)している。国の制度に基づく社会福祉事業でこのような危機的な事態が広がっていることは大きな矛盾で、一刻も早い改善が必要である。命と生活を守る福祉労働には継続性と専門性が求められる。希望を持って働き続けることのできる賃金・労働条件の実現は、利用者・住民の福祉の向上と表裏一体の課題である。国庫負担を抜本的に増やし、国の責任で職員の大幅な増員と賃金の引上げを求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、職員配置基準を抜本的に改善し、完全週休二日制の実施や、法律で定められた休憩・休暇の取得ができるように、職員を大幅に増やすこと。
二、人件費財源を大幅に増額し、全産業平均との月額十万円の賃金格差を解消すること。
三、時給で働く職員の賃金を時給千五百円以上にできるようにすること。
四、福祉で働く全ての職員を対象にした退職手当共済制度を整備すること。

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