請願

 

第193回国会 請願の要旨

新件番号 1154 件名 給付制奨学金の創設と学費負担軽減に関する請願
要旨  「奨学金を月六万円借りて、学費に充てている」「奨学金の返済が不安」…、高い学費や生活費のために、学生の二人に一人が将来の借金となる奨学金を利用している。平均利用額は三百万円にも上り、多くが有利子である。現役学生は、奨学金返済の不安を抱えて、安心して学べない。奨学金の利用を控え、過重なアルバイトをせざるを得ない学生も増えている。学生を持つ家族の負担も限界である。卒業生は奨学金の返済に生活が圧迫され、高校生は経済的理由から進学を断念する人が後を絶たない。高い学費と教育ローンと化した奨学金が若者に進学を諦めるかバイト漬け・借金漬けで進学するかという究極の選択を押し付けている現状の解決は待ったなしである。政府は、世論に押され、給付制奨学金を創設した。給付額では、重い学費負担の軽減につながるよう制度をスタートさせる上で、少なくとも月三万円(授業料平均の約半額)が必要である。支給対象は、経済的に困難な世帯を優先しつつ、広範な学生が受給できるよう、七十万人(奨学金利用者の約半数)の規模が求められる。また、貸与制奨学金の無利子切替えや若者の生活を追い詰めないような返済方法の改善も急務である。何より、高い学費の値下げに踏み出し、十年間で半額程度に引き下げるべきである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、少なくとも月三万円、七十万人規模の給付制奨学金を創設すること。
二、有利子奨学金を無利子に切り替えること。所得連動型返済制度や減免制度の拡充、延滞金や保証人・保証料の廃止など若者の生活を追い詰めないよう返済方法を改善すること。
三、高い学費の値下げに踏み出し、十年間で半額程度に引き下げること。

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