請願

 

第190回国会 請願の要旨

新件番号 139 件名 労働時間法制の規制強化と安定雇用の確立を求めることに関する請願
要旨  一日八時間、週四十時間以内の労働で、健康で文化的な生活ができる社会の実現が求められている。働く現場では体調不良を訴える労働者が続出している。仕事に追われて睡眠時間を削って働き、心身の健康を損なって過労死や過労自死する人が後を絶たない。不安定な雇用と劣悪な処遇も鬱・不安障害を発症させる傾向を高める。そのリスクを抱える非正規雇用は、増加の一途をたどっている。過労死と失業と人手不足が併存するゆがんだ状況からの脱却は急務である。過労死等防止対策推進法の制定に続き、ブラック企業の根絶に向け生体リズムを無視した働き方・働かせ方や不安定雇用の濫用を規制し社会の劣化を防ぐ法制度の整備が求められている。
 ついては、男女が共に安心して働き、子を産み育てられる社会を実現するため、次の事項について実現を図られたい。

一、「労働時間規制の適用除外の新制度の導入」や「裁量労働制の対象拡大・手続緩和」は行わず、
 1 時間外労働の上限規制強化に向け、当面「限度基準」を法律化し、三六協定の特別条項は廃止すること。
 2 勤務の終了と開始の間に十一時間以上の間隔を置く「勤務間インターバル制度」を導入すること。
 3 夜勤交替制労働は社会に必要不可欠な事業に限り認め、法定労働時間を日勤労働者より短くすること。
二、「正社員ゼロ・生涯派遣」につながる規制緩和は行わず、労働者派遣法を改正して、「均等待遇」と「臨時的・一時的な業務への限定」を明記すること。
三、解雇の金銭解決制度など、解雇しやすい仕組みづくりは行わず、整理解雇の四要件を法律化するなど、解雇規制を強化すること。

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