請願

 

第189回国会 請願の要旨

新件番号 2555 件名 薬害被害者の救済・賠償等に関する請願
要旨  今日、公害は終わるどころか、二〇一一年の東京電力福島原発事故による放射能汚染被害を始め土壌・大気・水質の汚染、新たな薬害や基地騒音の増大、アスベストによる健康被害の更なる顕在化等々健康や環境の破壊が進んでいる。福島原発事故は、福島の人々に取り返しの付かない被害を与えたばかりか、地震・火山・台風など自然災害頻発化と結び付いて、国民に底知れない恐怖を与えている。例えば、PM二・五の問題は大気汚染の新旧の被害を解き明かしつつあり、放射線やアスベストの被害も医学・科学の発展によって様々な疾病との関連が解明されつつあるように、公害や環境破壊は終わるどころか新たな様相を持って立ち現れている。また、地球温暖化の危機は、環境を激変させ、人類の生存をも脅かすものとなっている。温室効果ガス削減の実現に向け政府に対し産業部門のCO2削減の義務付けを迫る課題も待ったなしである。さらに、政府と財界は環太平洋連携協定(TPP)への参加を表明しているが、国民の合意のないままTPPに参加することには反対である。この一年余、政府による一方的な諸政策により我が国を戦争する国へ導く道ではないかとの危惧が増大している。戦争は最大の環境破壊と言うべき最悪の事態であり、この動きに強く抗議する。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、薬害根絶のため抜本的な安全優先の薬事行政を行うとともに薬害被害者の救済・賠償に取り組むこと。同時に抗がん剤等による副作用死を対象とした医薬品副作用被害救済制度を拡充すること。

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