請願

 

第189回国会 請願の要旨

新件番号 1365 件名 憲法九条(戦争放棄)を守り、九条改憲につながる九十六条の改憲に反対することに関する請願
要旨  日本国憲法は、おびただしい犠牲を強いた先の大戦(満州事変・日中戦争・太平洋戦争)への反省から平和と民主主義の願いを込めて作られた。取り分け、戦争放棄を定めた第九条は、平和を求める世界の先駆けとなるもので、人類的価値を持つものである。戦後七十年近く日本が戦争に参加することを引き止める大きな役割を果たしてきた。そして、今世界の人々の熱い注目と支持を集めている。正に第九条は、日本の宝であり、世界の羅針盤である。しかし、この第九条を変え、国防軍の創設や集団的自衛権の行使を可能にしようとする動きも強まっている。戦争できる国、戦争しようとする国につくり変えようとするもので、断じて受け入れることはできない。さらに、第九条改憲は反対が強く難しいと見てか、改憲のルールを定めた第九十六条を変え、まずは改憲しやすくしておこうとする新たな動きが生まれている。そのようなこそくな手段で第九条を変えるなど許されるものではない。また、第九十六条改憲を許せば、第九条のみでなく、その他の条文も政府の意のままに変えることが可能となる。日本は、国民の基本的人権が侵されることのないよう政府や国を憲法によって縛る立憲主義の国である。その縛りを政府が自分で外せるようになれば、戦前のように国民の自由や権利が政府の都合で簡単に奪われる社会になる。そのような企てに強く抗議する。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、憲法第九条を変えることに反対し、政府が第九条を厳格に守ること。
二、立憲主義を否定する憲法第九十六条改悪に反対すること。

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