請願

 

第186回国会 請願の要旨

新件番号 1120 件名 介護労働者の処遇改善に関する請願
要旨  介護労働者の処遇改善は喫緊の課題となっている。介護労働者の平均月収は全労働者平均と比べて極めて低いのが実態で、生活のために辞めていく人が後を絶たない。また、多くの介護事業者も「今の介護報酬では人材確保のために十分な賃金を支払えない」「人材の確保ができず、事業所の努力だけでは安定的な運営が難しい」と感じている。同時に、介護保険料や利用料が払えない、特別養護老人ホームに入りたくても入れないなど、必要な介護サービスが受けられない人が増加し、介護のために離職を余儀なくされるなど、家族にかかる負担も大きくなっている。しかし、政府・厚生労働省が持続可能な制度の名の下に行おうとしている介護保険制度の更なる改悪は、給付抑制と負担増を一層進めるものであり、利用者・家族や介護労働者に深刻な影響を及ぼすことになる。
 ついては、介護労働者が生き生きと働き続けられ、利用者・家族が安心して介護を受けられるようにするため、次の事項について実現を図られたい。

一、介護保険財政への国庫負担を増額し、介護報酬の大幅な引上げを含め、介護労働者の処遇を抜本的に改善すること。
二、介護労働者の処遇改善、働き続けられる環境をつくるためにも以下の施策を行うこと。
 1 要支援者のサービスは市町村の事業に移さず、内容を充実すること。
 2 利用料の負担割合の引上げを実施しないこと。
 3 施設入所の対象から軽度者を外さないこと。低所得者が安心して入所できるよう費用負担の軽減制度を強化すること。

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