請願

 

第185回国会 請願の要旨

新件番号 761 件名 高度で危険性の高い医行為を看護師に実施させる制度の創設に反対することに関する請願
要旨  医師不足の対応策として検討されてきた看護師の診療の補助業務の拡大は、日本医師会や日本看護系大学協議会からの反対や異論があることを併記し、「特定行為に係る看護師の研修制度」として取りまとめられた。厚生労働省はこの報告を受け、これまで医師や歯科医師にのみ許されてきた「技術的難易度が高く、判断も難しい医行為(特定行為)」を、医師の包括的指示や具体的指示があれば看護師が実施できる内容に、保健師助産師看護師法を改正する方向である。しかし、研修制度の具体的内容や特定行為の範囲は、その内容が不明確なまま省令で規定することとなっており、患者の医療安全の観点から見ても大きな問題がある。今でも医師・看護職を始めとした医療現場の人員不足は深刻である。夜勤・時間外労働の多さや休日の取得困難を理由に年に約十万人の看護師が離職をし、医師不足は医師を疲弊させ取り分け救急医療に深刻な事態を招いている。看護師が看護本来の業務をしっかり行うことが患者の幸福にもつながり、個々の看護師の誇りと達成感にも通じる。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、医師・歯科医師のみに許された高度で危険性の高い医行為である「特定行為」を、公的に看護業務として認める法改正を行わないこと。
二、安心・安全の医療の実現のために、医師、看護師を大幅増員すること。

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