請願

 

第185回国会 請願の要旨

新件番号 212 件名 介護保険制度の改善に関する請願
要旨  二〇一二年八月に成立した「社会保障制度改革推進法」(以下「推進法」という。)に基づき、医療、介護、年金、保育さらに生活保護等の国民の命と生活に密接に関わる分野においての改革が進められている。推進法は憲法第二十五条に定められた国民の生存権、健康権を阻害し、社会保障制度を破壊・解体に追い込むものである。介護保険においても、利用者の負担増、軽度者の切捨てなどが検討され、利用者、事業者を始め介護現場で働く人に様々な影響を及ぼす。ヘルパーの生活援助時間短縮による利用者の日常生活への深刻な困難や、訪問介護等の介護報酬の引下げにより、小規模事業所では事業の縮小・廃止を余儀なくされるところも出てきている。さらに、介護保険料や利用料の負担は大きく、必要なサービスであっても利用を断念するケースが増えている。特養などの施設に入所できない事態も、介護現場の慢性的な人手不足も厳しくなっている。介護サービス利用者と介護現場が抱える困難を早急に改善し、介護で働く全ての職員が生き生きと働けるよう、介護保険制度の改善を緊急に求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、保険料、利用料などの費用負担を軽減すること。
二、生活援助の見直しを撤回し、利用者が安心して生活できるよう内容を拡充すること。
三、国の責任で、施設の人員配置基準の引上げや抜本的な処遇改善を実施すること。
四、利用料負担の二割化、軽度者の切捨て等の検討をやめること。

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