請願

 

第185回国会 請願の要旨

新件番号 90 件名 再び被爆者をつくらない決意を世界に現行法(原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律)改正に関する請願
要旨  原爆被害への国の償いは、核戦争を起こすな、核兵器をなくせとともに、再び被爆者をつくらせないための被爆者の一貫した要求である。原爆被害は、戦争という国の行為によってもたらされた。国が償うのは当然であると同時に、憲法がうたう政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにする決意のあかしとなる。広島・長崎以来、日本と世界の世論は数々の危機を乗り越えて核兵器の使用を阻止してきた。そして今、核兵器のない世界へ新たな歩みが始まっている。ところが日本の政府は、死没者を始め原爆被害に対する国の償いをいまだに拒み続けている。高齢化する被爆者に残された時間は余りない。

 ついては、被爆国の国会として、現行法(原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律)を次のとおり改正されたい。
一、再び被爆者をつくらないとの決意を込め、原爆被害に対する国の償いと核兵器の廃絶を趣旨とする法の目的を明記すること。
二、原爆死没者に償いをすること。
 1 原爆死没者に対して謝罪し、弔意を表すこと。
 2 原爆死没者の遺族に対して弔慰金あるいは特別給付金を支給すること。
 3 原爆死没者が生きていたあかしとして原爆死没者名を碑に刻むこと。
 4 八月六日、九日を原爆死没者追悼の日とし、慰霊・追悼事業を実施すること。
三、全ての被爆者に償いをすること。
 1 戦争によって原爆被害をもたらしたこと、原爆被害を放置し、過小に評価してきたことについて謝罪すること。
 2 全ての被爆者に被爆者手当を支給し、障害を持つ者には加算すること。
 3 被爆者の健康管理と治療・療養及び介護の全てを国の責任で行うこと。

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