請願

 

第183回国会 請願の要旨

新件番号 680 件名 社会保障としての国保制度の確立に関する請願
要旨  国民の命と健康を守る医療保険制度、取り分けその土台となる国保制度の危機が深刻さを増しており、高過ぎる国保料・税や窓口負担をどうするかは、国民の命に関わる緊急の課題である。無保険者が増え、高過ぎる窓口負担が受診を抑制、遮断している。原則三割という窓口負担は、世界に類を見ない重い負担であり、早期治療の妨げになっている。高額療養費制度の限度額も高額であり、病気にかかったら医療費が払い切れないのではないかとの不安を持つ国民が急速に増えている。全日本民主医療機関連合会の「二〇〇九年国民健康保険など死亡事例調査報告」では、二〇〇九年に四十七名が亡くなっており、うち十名は正規の保険証がありながらも、経済的な理由(重い窓口負担等)によって受診が遅れたと考えられる。失業率の高止まりが長年続く中、国保にも加入しない、加入できない無保険者が増え、国民皆保険が崩壊の危機に瀕(ひん)している。医療の無保険は、あってはならない貧困問題であり、無保険者の実態調査を始め、早期に無保険の解消が求められている。
 ついては、社会保障としての国保制度の確立のため、次の事項について実現を図られたい。

一、国庫負担を増やし、高過ぎる国保料(税)を引き下げること。
二、短期保険証や資格証明書の発行は直ちにやめること。
三、窓口負担を軽減すること。

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