請願

 

第183回国会 請願の要旨

新件番号 355 件名 直ちに原発ゼロを実現することに関する請願
要旨  福島第一原発事故の最大の教訓は、原発は一たび事故が起これば計り知れない被害をもたらすということである。放射線による健康被害も心配される。世界有数の地震国である我が国では、いつ巨大地震による原発事故が起きてもおかしくない。また、原発はプルトニウムなどの放射性廃棄物の安全な処理方法も未確立で、未完成な技術である。二〇三〇年代に原発稼働ゼロを目指すという政府の計画では遅過ぎる。しかも、安全性が確認された原発は重要電源として活用するとして、再稼働や建設再開を容認するなど、財界や米国の圧力に屈して、この計画すら骨抜きにしようとしている。政府や電力会社は、原発を再稼働させないと電気料金が二倍になると宣伝しているが、電力需要を過大に見積もっているだけでなく、廃棄物コストを含まない発電時のコストのみの試算で、実際には高価な電力である。そもそも、経済効率と人の命を天秤(てんびん)に掛けることはできない。国民の過半数は原発に依存しない社会を望んでおり、脱原発、再生可能な自然エネルギーへの転換は世界的な流れでもある。政府は原発からの撤退を決断し、再稼働・新増設を禁止するとともに、大飯原発を停止し、直ちに原発ゼロを実現すべきである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、大飯原発を停止し、直ちに「原発ゼロ」を実現すること。
二、政府は原発からの撤退を決断し、再稼動・新増設を禁止すること。

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