請願

 

第180回国会 請願の要旨

新件番号 2435 件名 福島原発事故被害の完全補償を求めることに関する請願
要旨  二〇一一年三月に発生した巨大地震と大津波により、東京電力福島第一原子力発電所において、全ての電源が喪失し、原子炉及び使用済燃料の冷却ができない状態になり、外部へ大量の放射性物質を放出する重大事故が発生した。放射性物質を含む水を海へ放出する事態にも及び、いまだに安定的に冷却を行える状態に至っていない。広範囲な避難、風評被害を含めた農水産物・観光などへの影響、雇用の喪失、教育上の困難等が生じ、回復のめどが立っていない。福島原発事故の責任は、地震及び津波に対する備えの不十分さを指摘する声を無視し、安易な安全神話を振りまいてきた東京電力と、安全確保のために十分な規制を行ってこなかった政府にある。また、地震及び津波発生後の東京電力及び政府の事故に対する不適切な対応が事態を一層深刻にした。生活の全てを奪われた住民、被ばくへの不安を抱く住民、仕事を奪われた住民、事業活動ができない業者は多数に上る。事故現場では、大量に被ばくする危険の中で、事故の収束に向けて、多くの労働者が日夜奮闘している。政府と東京電力が、事故の早期収束に向けて全力を傾注し、人災にほかならない原発事故により被害を受けた全ての人の生活保障、風評被害を含めた全ての被害補償などに、速やかに対応するよう求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、「警戒地域」等の区分に関わりなく、原発事故によるあらゆる被害について完全に賠償すること。仮払いを含め、早期に補償金を支払うこと。

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