請願

 

第180回国会 請願の要旨

新件番号 800 件名 私立幼稚園の充実と発展に関する請願
要旨  現在、幼稚園児の約八割が私立幼稚園に通っており、幼児教育に大きな役割を果たしている。子供の成長発達には子供同士の育ち合いや、教師からの一人一人の子供に対するゆとりを持った関わりが不可欠である。しかし、基本的な生活習慣や言葉が未発達なまま入園する子供が増え、子供の育ちのゆがみが目立つ中で、一人一人の子供により一層ゆとりを持って関わることが必要となっている。さらに保育料を始めとした教育費は重く家計にのしかかっている。私立幼稚園が子供たちにゆったりと楽しく豊かな経験ができる教育の場となるよう、父母が経済的不安なしに子供に教育を受けさせることができるよう、また教職員が生活や過労に脅かされることなく、幼児教育に専念し、働き続けることができるよう求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、私立幼稚園の経営安定、教育条件の改善のために、公費助成を大幅に増額すること。
二、父母負担を軽減するために、幼稚園就園奨励費を大幅に増やし、所得基準を緩和すること。
三、教職員の労働条件改善のための助成制度を実現すること。
四、行き届いた教育を行うために、幼稚園設置基準を三歳児十五名、四・五歳児二十名以下のクラス定員に改正すること。
五、株式会社の幼稚園教育への参入を認める場合、子供の成長・発達を保障できるよう指導すること。
六、子供の発達を保障する十分な教職員配置や施設設備などの整備を放置したままで、安易に「幼保一体化」の検討を進めないこと。
七、東日本大震災で被災した幼稚園に対し、三分の二の国庫補助を行い幼稚園の再生に向けて財政措置を行うこと。

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