請願

 

第180回国会 請願の要旨

新件番号 779 件名 米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還と沖縄県内移設の中止に関する請願
要旨  米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)は、基地周辺に住宅・学校等が密集しており、世界一危険な基地と言われている。二〇〇四年八月には沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落し、大惨事寸前となった。このため、沖縄県民は同飛行場の返還を強く要求し、日米両政府は、一九九六年の日米特別行動委員会(SACO)合意及び二〇〇六年の在日米軍再編協議で同飛行場の全面返還について合意したが、代替施設の建設という条件を付けたため、今なお実現せず、その危険性は放置されたままである。移設先とされた名護市辺野古沿岸域は、国の天然記念物で国際保護獣のジュゴンを始めとする希少生物を育む貴重な海域であり、世界にも類を見ない豊かな海域であることが確認されている。沖縄県民は、沖縄戦の悲惨な教訓から戦後一貫して、基地のない平和で安全な沖縄を希求してきた。「これ以上、新しい基地は要らない」という沖縄県民の意思は二〇一〇年四月の県民大会を始め、これまでに行われた住民投票や各種世論調査などで明確に示されている。しかし、日本政府は、二〇一〇年五月二十八日に普天間飛行場の移設先を名護市辺野古崎周辺とする日米共同声明を発表した。これは、沖縄の民意を無視した合意であり、断じて認められない。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、普天間飛行場を早期に閉鎖し、沖縄県民に返還すること。
二、二〇一〇年五月二十八日の日米共同声明を撤回し、沖縄県名護市辺野古に代替施設を建設する計画を中止すること。

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