請願

 

第179回国会 請願の要旨

新件番号 548 件名 原発事故による健康被害の防止、継続的な健康状態の把握に関する請願
要旨  東日本大震災は、東北・関東地方を中心に未曽有の被害をもたらした。これに原子力発電所の事故が加わり、福島県民は災害の渦中にある。原発事故は、健康問題にとどまらず、農業・酪農・漁業・観光を始めとする様々な産業や保育・学校教育に深刻な影響を及ぼし、原発周辺二〇㎞圏内だけでも七万人を超える人々が住み慣れた土地を追われ、あらゆる面で将来の見通しを持てない事態をつくり出している。この甚大な事故は、想定外の自然災害によって引き起こされたものではない。一九六〇年のチリ沖地震級の津波が発生した場合、冷却装置が失われ大事故につながることを多くの専門家が指摘し、国会でも取り上げられたが、東京電力と政府はこれに応えず対策を怠ってきた。今回の事故は、この指摘が最も過酷な形で的中したものであり、国民に安全神話を吹き込み原子力開発を推進してきた東京電力と日本政府による人災以外の何ものでもない。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、地域住民及び事故処理を行う作業員の健康被害を防止するとともに、晩発性障害の発生を含めて継続的な健康状態の把握を行うこと。

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