請願

 

第177回国会 請願の要旨

新件番号 1783 件名 肝硬変・肝がん患者等の療養支援などに関する請願
要旨  昨年一月の肝炎対策基本法施行に伴い、厚生労働大臣は肝炎対策の総合的な推進を図るため、昨年六月から肝炎対策推進協議会(以下「協議会」)を開催し、肝炎対策の推進に関する基本的な指針の策定を進めている。協議会では肝炎対策の推進を図る施策について検討され、肝炎検査の実施体制、肝炎医療を提供する体制など平成二三年度から実施されることとなったものもあるが、肝炎患者が最も求めてきた肝炎患者(肝硬変・肝がん患者を含む)医療費支援の拡大などは実現されなかった。肝炎患者は重篤者と高齢者が増加しており、毎日一二〇人以上が肝硬変・肝がんで命を失っている。特に肝硬変、肝がんに進んだ患者は根治的な治療法がないまま、療養費に苦しみ、生活の基盤も失うなど困難な状況になっており、救済は深刻で急を要する。一方、我が国のウイルス性肝炎患者・感染者は三五〇万人以上と推定されるが、ウイルス検診の受診率が低く、感染に気付かない人が多く、更なる対策が急がれる。このウイルス感染は、原因が解明されていなかったこととともに、国の責めに帰すべき事由により、もたらされている。第二の国民病と言われるウイルス性肝炎患者・感染者(肝硬変・肝がん患者を含む)への対策と支援を更に進めるよう求める。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、肝硬変及び肝がん患者に対する医療費助成を含む支援の在り方を検討すること。
二、新しい検査方法、治療法、治療薬の保険適用の早期実現を図ること。
三、潜在している肝炎患者・感染者を早期発見するため、肝炎ウイルス検診の更なる取組を図ること。
四、身体障害者手帳交付の認定基準の緩和を検討すること。

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