請願

 

第177回国会 請願の要旨

新件番号 988 件名 食の安全・安心を守り、食料自給率の向上政策を求めることに関する請願
要旨  命の源である食の安全・安心と安定供給のため、国内の農林漁業生産を拡大し、食料自給率を抜本的に向上させることは国民共通の願いである。世界では飢餓人口が一〇億人を超え、食料の六割、穀物は七割以上を輸入に依存している日本の現状は、早急に改善されなければならない。国際的な穀物の不足や価格高騰が心配される中、食料を輸入に頼ることは、食料の安定供給を脅かすだけでなく、不十分な検査体制の下、食の安全も危うくしているが、政府は「日本は貿易立国だから」と更に貿易自由化を進める一方、価格は市場が決めると、農産物の価格下落に対して有効な対策を採っていない。所得補償制度も生産費を賄うものではなく、農業就業者の減少にも後継者不足にも歯止めが掛からない。労働が報われ、再生産できる価格保障が必要である。また、これ以上の輸入自由化はやめ、食糧主権を尊重した貿易ルールを確立することが必要である。日本が農林漁業生産を拡大し、食料自給率を向上させることは、世界の飢餓問題や地球温暖化の解決にも大きく貢献する。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、食の安全・安心、安定供給のため、国の責任で食料自給率を向上させること。農林漁業の生産を拡大し、地域経済を振興すること。
二、生産費・労賃を賄う価格保障と国産米でゆとりある備蓄制度を確立し、日本の稲作を守ること。米の輸入は止めること。
三、食品衛生監視員を増員するなど食品検査体制を始め食の安全行政を強化すること。輸入品を含め、加工食品の原材料原産国表示を徹底すること。
四、日本の農業を破壊するFTA・EPA・WTOなど、貿易自由化交渉は止めること。

一覧に戻る