請願

 

第177回国会 請願の要旨

新件番号 720 件名 介護保険制度見直し・改善に関する請願
要旨  介護保険は崩壊の危機にある。不透明な新認定制度や様々なサービスの利用制限による介護切りが利用者に生活困難をもたらし、重い利用者負担がサービス利用の取りやめや減らさざるを得ない事態を生んでいる。平成二一年度初めて介護報酬は引き上げられたが、過去のマイナス改定分さえカバーできず、労働者の低賃金・劣悪な労働条件や事業所の経営難などを抜本的に改善することはできない。また、加算方式中心の改定は、事業所の収入にばらつきを生み、収入増にならない事業所も生まれている。しかも、介護報酬の引上げは、支給限度額超えによる自費の拡大を始め、利用者に負担増となり、サービスの利用抑制を更に広げている。また、新たな介護認定方式により実態に合わない軽度な判定が誘導されることにより、訪問・通所サービスの回数減や施設からの退去などサービスを制限される可能性がある。真に「介護される人も、する人も笑顔を」持てるよう、介護保険制度の抜本的改善を求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、利用者が必要な介護サービスを受けられるように、利用料を引き下げ、利用制限をやめること。介護認定方式は、利用者の実態が正確に反映されるよう、改善すること。
二、介護の現場で働く労働者の賃金・労働条件を改善し、人材を確保すること。事業所の経営を安定化させること。
三、国の責任で、介護保険料を引き下げること。
四、上記を実現するために、介護保険における国の財政負担を増やすこと。

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