請願

 

第177回国会 請願の要旨

新件番号 169 件名 TPP交渉参加の中止に関する請願
要旨  政府は、TPP交渉への参加を打ち出した。TPPは環太平洋諸国との戦略的経済連携協定を結ぼうとするもので、関税を即時撤廃することが原則となっている。シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの自由貿易協定が発端で、現在アメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアを加えた九か国で交渉が進められている。関税が撤廃された場合、政府の試算でも、農業生産額が三兆六千億円減少し、農業関連産業を含めると九兆円の減少、三七五万人の雇用機会を喪失、食料自給率は一四%まで下落するとしている。政府は食料・農業・農村基本計画で食料自給率を五〇%に上げるとしていたが、これと全く逆行するものである。現在オーストラリアとのEPA交渉が行われ、アメリカとのFTA締結を目指していたが、これらを一まとめにして行うというもので、北海道農業にとっては深刻な打撃となり、道農政部の二兆円強の影響と一七万人の雇用が奪われると試算され、交渉参加を認められない。今、求められることは、食糧を更に外国に依存する政策と決別し、世界の深刻な食糧需給に正面から向き合い、四〇%程度に過ぎない食料自給率を向上させることである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、TPP交渉への参加は中止すること。

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