請願

 

第176回国会 請願の要旨

新件番号 242 件名 細菌性髄膜炎ワクチンの公費による定期接種化の早期実現に関する請願
要旨  細菌性髄膜炎は毎年約六〇〇人もの乳幼児がかかり、初期には発熱以外に特別な症状が見られないため診断も難しく、重篤な状態となって初めて分かる病気で、死亡率五%、後遺症の残る率は二〇%と言われている。しかし、原因とされるインフルエンザ菌b型(ヒブ)と肺炎球菌には既にワクチンができ、世界保健機関(WHO)は一九九八年に世界中のすべての国に対して、乳幼児へのヒブワクチン無料接種を推奨している。肺炎球菌についても七価ワクチンが七七か国で承認され、このワクチンを定期接種化した国々では、細菌性髄膜炎は過去の病となっており、アメリカでは発症率が約一〇〇分の一に激減したと言われている。日本では、ヒブワクチンは二〇〇八年一二月に接種できるようになったが、任意接種のため、四回接種で約三万円も掛かり、子育て世代に大きな負担となっている。また、七価ワクチンは二〇〇九年八月に承認されたばかりである。ヒブワクチンと七価ワクチンの公費による定期接種化が実現すれば、細菌性髄膜炎から子供を守ることができる。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、速やかにヒブワクチンと七価ワクチンの公費による定期接種化を行うこと。
二、ヒブワクチンと七価ワクチンの安定供給のための措置を講じること。
三、ヒブワクチン・七価ワクチンについて乳幼児がいる世帯に周知徹底すること。

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