請願

 

第174回国会 請願の要旨

新件番号 175 件名 選択的夫婦別姓制度の法制化に反対することに関する請願
要旨  次の事項について実現を図られたい。

一、社会の基盤となる一体感のある家庭や家族を守り、子供たちの健全な育成を願い、子孫に良き社会を残すため、選択的夫婦別姓制度の導入に反対すること。

   理由
 (一)夫婦同姓制度は、日本では日常極めて普通のこととして、何も疑問を覚えることはなく、何の不都合も感じない家族制度である。婚姻後も旧姓で仕事を続けたいと望む女性は、通称名で旧姓を使用することが一般化しており、婚姻に際し氏を変更しても、関係者知人に告知することにより何の問題も生じない。また、氏を変えることにより自己喪失感を覚えるというような意見もあるが、それよりも結婚に際し同じ姓となり、これから新たな家庭を築くという喜びを持つ夫婦の方が、圧倒的多数である。現在の日本の社会において、選択的夫婦別姓制度を導入しなければならない合理的理由は何もない。(二)現在、家族や地域社会などの共同体の意識が薄れ、けじめのない無責任な結婚離婚が増え、離婚率が上昇し、悲しい思いをする子供たちが増えている。選択制だから良いのではないかという意見があるが、この制度を導入することは、一般大衆が持つ氏や婚姻に関する習慣、社会制度自体を危うくする。すなわち、別姓を望む人は、家族や親族という共同体を尊重することよりも個人の嗜好(しこう)や都合を優先する考え方であり、この制度を導入することにより、このような個人主義的な考え方を社会や政府が公認したことになる。選択的夫婦別姓制度の導入により、共同体意識よりも個人的な都合を尊重する流れを社会に生み出し、一般大衆にとって、結果としてこのような社会の悲しい風潮を助長することになる。(三)選択的夫婦別姓制度導入は、子供への影響については何も考慮されていない。家庭には次代を担う子供たちを立派に育て上げるという大切な機能がある。一体感を持つ強い絆(きずな)のある家庭に、健全な心を持つ子供が育つものである。子供の心の健全な成長を考えたとき、夫婦・家族が一体感を持つ同一の姓であることがいいということは言うまでもない。

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