請願

 

第171回国会 請願の要旨

新件番号 3258 件名 臓器移植法の見直しと海外での臓器移植手術に対する支援制度確立に関する請願
要旨  平成九年に臓器移植法が成立し、国内における臓器移植の道が開かれたが、現在、臓器提供の意思を明確にしているドナーは、八%程度と言われ、先進諸外国と比べ低いと言わざるを得ない。これは、臓器移植に対する国民的な認知が低いことに加え、臓器提供の意思を生前ドナーカードに明記した者だけが臓器提供の対象となる法律の仕組みが原因と考えられる。これにより、重篤な心臓疾患等を持ち、一刻を争う臓器移植を必要とする患者は、その機会を海外へ求めざるを得ない。しかし、海外での臓器移植手術費用は、国内に比べ非常に高いことに加え、渡航費用等も加味すると国内の十倍以上を要する。また、平成十八年から国内での臓器移植が健康保険の対象となっているのに対し、治療を目的に海外へ行き移植を受けた場合は対象外となっている。個人や一般家庭においてこれらの費用の負担が、現実的に困難であることは明らかである。国内での臓器移植がより現実的なものとなることに加え、それまでの緊急避難措置として海外での臓器移植手術に対する支援制度の確立を求める。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、国内での臓器移植が容易となるよう、臓器移植法の見直しを図ること。
二、海外での臓器移植手術に対する支援制度の確立を図ること。
   特に、国内での臓器移植が容易となるまでの経過措置として、海外での臓器移植手術に対する健康保険の適用を、心臓移植等の緊急を要する手術に対し認めること。

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